ステップ1:ニーズを調査する

ステップ1:ニーズを調査する

生徒集客の方程式(スクール・教室・塾の生徒集客を成功させる方法)

生徒さんが集まる教室づくりの基本は「“見込み客のニーズ”に応えること」です。この”見込み客のニーズ”をしっかりと把握できれば、生徒さんが集まる教室を作ることができます。

具体的には、生徒さんになる見込みのある人たちが「どんな悩みを解決したいと思っているか?」「どんな目的を達成したいと思っているか?」「どんな時間を過ごしたいと思っているか?」「どんな不満を既存の教室に持っているか?」など、欲求や要求を調査します。

ニーズの調査の大切さ

本題に入る前に、ニーズの調査の大切さについてもう少し詳しく見ておきましょう。

教室づくりの基本は、先述したとおり「“見込み客のニーズ”に応えること」です。しかし、競合となる教室も含めて、ほとんどの教室がニーズ調査を行っていないのが実情です。ニーズをしっかりと把握しないで教室づくりをすると、失敗する可能性は高まってしまいます。

×当てずっぽうで、直感や勝手な思い込みで教室を作る

〇ニーズを調査して、それを満たす教室を作る

生徒さんが集まらない時、多くの人は「もっと幅広い人に興味を持ってもらえる教室にしよう」「もっと誰でも通える教室にしよう」と考えます。

しかし、その結果「誰のためでもない教室」「誰向けでもない教室」、少し言い方は悪いですが「何の特徴もない教室」になってしまい、今まで以上に生徒さんが集まらなくなってしまうケースも少なくありません。

×誰でも通える教室を目指すと、誰のためでもない教室になってしまう

〇誰かのニーズにぴったり合った教室を目指す

対象者は広げるのではなく”狭める”

さらに、「誰向けの教室かわからない状態」では、あなたの教室でなくても良い人、他の教室の方が良い人、やる気がない人、なぜ来たのかさえわからないような人たちが集まるようになってしまいます。

そうなると、必要以上に時間を取られてしまうだけでなく、やる気は奪われるし、イライラするし、虚しい気持ちにさせられてしまうんです。こんな状況が続くと、疲労困憊でやめたくなってしまいますね。

だからこそ、生徒さんが集まらない時は「もっと幅広い人に!」「もっと誰でも通える教室に!」と考えるのではなく、反対にもっと狭めましょう。薄めるのではなく、濃くするイメージです。

対象者を今以上に絞って、誰かのための専門教室を目指し、100%満足してもらえるサービスの提供を目指すべきなんです。専門教室として地域で一番、あわよくば日本で一番の教室になれば、生徒さんは遠方からでも集まってきます。

時代の変化を受け入れることも重要

時代の変化により、教室へのニーズも確実に変化をしています。変化を素直に受け入れた上で、それに対応していくことも欠かせません。

インターネットがない時代は、何かを学びたいと思った時、近くの教室に通うことが当たり前でした。ところが、ネット時代である今はそうではありません。

YouTubeで誰でも無料で学べるようになり、オンラインで遠方の先生から学ぶこともできる。さらに、マッチングサイトのようなものを活用すれば、最適な先生や個人から学ぶこともできるようになりました。

こういう話をすると「YouTubeなんかじゃ、ちゃんと学べない」「個人からじゃ、正しいことが学べない」という方がいます。しかし、ここで忘れてはいけないのが、選ぶのは学ぶ側、つまり生徒さん側ということです。

学ぶ側がYouTube動画のレッスンや個人の方から教えてもらうことに満足したら、教室に通うことはありません。実際、この流れはどんどん強くなっています。

何かを学びたいと思った時、入門者や初心者の多くはYouTubeを訪れますし、バカにしてられないレベルのことを無料で学べるのも事実です。このように、YouTubeに入門者や初心者の見込み客を奪われていることも、現実として受け止めなければいけません。

現代において習い事教室の競合は、他の教室だけではなくなったんです。これはつまり、「教室に求められることが変わってきている」とも言えます。教室には、より独自性・専門性・楽しさを打ち出したレッスンを提供することが求められているのです。

ニーズの調査方法

では、ここから具体的にニーズを調査する方法を見ていきましょう。

実は、身近にあるサービスを活用し、誰でも簡単にニーズを調査できる方法があります。それが「Q&Aサイト」を活用する方法です。

「Q&Aサイト」とは、悩みや疑問、相談などを質問として公開すると、それを見た不特定多数の人が回答を寄せてくれるコミュニケーションサービスです。有名なサービスに「Yahoo! 知恵袋」「教えて! goo」「発言小町」があります。

悩みや疑問を抱えた人が、構えることなく、自然体で、自発的に発した言葉がそのまま見られるため、ニーズの調査ツールとして最適です。

私は多くの場合「Yahoo! 知恵袋」を使ってニーズ調査を行います。

ニーズを見つけやすいキーワードで検索する

「Q&Aサイト」でニーズ調査を行う際のポイントの一つが、「ニーズを見つけやすいキーワードで検索すること」です。以下の例を参考にしてみてください。

【例:英会話スクールの場合】

「英会話スクール 通いたい」
「英会話教室 通いたい」
「英会話 悩み」
「英会話 方法」
「英会話 学びたい」

【例:ボーカルスクールの場合】

「ボーカルスクール 通いたい」
「ボーカル教室 通いたい」
「歌 悩み」
「発声 方法」
「歌い方」
「歌 学びたい」

ニーズ調査の目的は、見込み客が「どんな教室を求めているか」「どんな悩みや課題を抱えているか」を明らかにすることです。キーワードを工夫しながら、実際に検索をしてみてください。

私は時間をかけて調査を行うため、あまり絞り込みは行わず「英会話 スクール」や「英会話 教室」で検索し、片っ端から見ていきます。

質問の中には、人々のさまざまなニーズが隠れています。ニーズが含まれていそうな質問だけを見ていけばいいので、広告や関係の無い質問はスルー、回答内容も見なくてOKです。

ちなみに、ニーズ調査を行う場合、市場調査やアンケート調査サービスを使ったりインタビューを実施する必要はありません。そのような調査だと反対に、自然な生の声を拾いにくくなってしまうからです。

Yahoo!知恵袋で「英会話スクール」と検索した際の例

検索にヒットしたものを上からいくつかピックアップしてみました。

自然な生の声を拾えることが分かっていただけたと思います。

調査結果を整理する

次に、ニーズ調査で得たデータを整理してまとめていきます。一つ一つのニーズは単なるデータに過ぎませんが、グループに分類することで「使えるデータ」になるんです。

最終的には7つのグループに分類しますが、まずは「教室に通いたい人のニーズ」を以下の4つに分類してまとめてみましょう。

①必要に迫られている人

仕事で急に必要になった人などがこれに該当します。「どんなことを身に受けなくてはいけなくなったか?」「どれぐらいの期間で習得しなければいけないか?」をピックアップします。

②悩みを解決したい人

コンプレックスを持っていたり、苦手なことを克服したくて悩んでいる人などが該当します。「どんな悩みをもっている人がいるか?」「どれぐらい真剣に解決したいと思っているか?」をピックアップします。

③目的を達成したい人

上達したい、合格したい、実現したいというような目的を持っている人です。「どんな目的を達成したい人がいるか?」「どれぐらい真剣に達成したいと思っているか?」をピックアップします。

④趣味で学びたい人

やってみたい、楽しみたい、仲間と出会いたいと考えている人です。大人の習い事の場合は、異性・同性関わらず「出会い」や「コミュニティへの参加」が大きなポイントになっていることも少なくありません。

「どんなことをやってみたいか?」「どんなことを楽しみにしているか?」「どんな時間を過ごしたいと思っているか?」「どんな出会いを求めているか?」をピックアップします。

習い事教室のジャンルや内容によっては、①の「必要に迫られている人」や②の「悩みを解決したい人」がいないかもしれませんが、まずは先入観を持たずに調査・分類をしてみてください。

次に、「教室に疑問や不安がある人のニーズ」を3つのグループに分類してまとめます。

⑤教室に不満がある人

これまでに教室選びを失敗した人、もしくは今通ってる教室に対して失敗したかな?と思っている人です。「教室にどんな不満をもっているか?」「上達しない原因をどう考えているか?」をピックアップします。

⑥ハードルを感じたり躊躇している人

背中を押してほしかったり、大丈夫と言ってほしい人がここに該当します。「何がネックになっているのか?」「どんな失敗を恐れているのか?」「どんな情報が足りないと思っているか?」をピックアップします。

⑦教室に疑問がある人

そもそも教室に通う理由が見つからず、YouTubeを見たりネットで調べたりして習得しようと考えている人です。「独学でやろうと思った理由」「独学で大丈夫と判断した決め手」などをピックアップします。

実際にニーズ調査を行ってみると、驚くほど多様な意見があることに気付くはずです。それぞれのグループの中でさらに整理してみたり、多い順に並び変えたりしておくとさらに使えるデータになります。

ニーズが分かれば”対策”ができる!

それでは、次のステップです。ニーズ調査で分類した7つのグループに対して、それぞれ「入会したくなるメッセージ」を考えてみましょう。

まずは教室に通いたい人のグループから見ていきます。

①の「今まさに必要に迫られている人」が「短期集中であなたが必要としていることだけ学べる教室です!」と言われたらどうでしょう?

②の「悩みを解決したい人」が、「あなたがずっと悩んできたその悩みを解決するための教室です!」と言われたらどうでしょう?

③の「目的を達成したい人」が、「あなたのその夢を叶えるための教室です!あなたの目的にピッタリ合ったコースがあります!」と言われたらどうでしょう?

④の「趣味で学びたい人」が、「あなたが望む時間の過ごし方ができる教室です!」「(直接的には言わないですが)彼氏・彼女、友達ができる可能性が高い教室です!」と言われたらどうでしょうか。

このようなメッセージを見つけたら、他の教室なんて目に入らなくなって、その教室に入会したくなりますよね?

続けて、教室に疑問や不安がある人のグループも考えてみます。

⑤の「教室に不満がある人」が「この教室では、ちゃんと成果を約束します!日々上達を実感できる教室です!」と言われたらどうでしょうか?

⑥の「ハードルを感じたり躊躇している人」が「本当にゼロからのスタートでも大丈夫ですよ!あなたが不安に思っているようなことはありませんよ!」と言われたら、どうでしょうか?

入会したくなりますよね!

⑦の「教室に疑問がある人」でも、「独学の10倍効率的に学べますよ!」と言われたらどうでしょうか?

YouTubeなどで学ぼうと考えている方でも、入会を検討してみたくなりますよね!

このように、ニーズを調査した上でそれに応える教室になれば「こんな教室を探してた!」となるんです。

ニーズの調査の大切さと実践方法を理解していただけたと思います。

どれくらい時間をかければいい?

最後に、「ニーズ調査にどれくらい時間をかければいいのか」ですが、私は「納得するまでやってほしい」と思っています。

この写真のように、喜んでくれる生徒さんを迎えるための準備だと思って、ぜひじっくりと取り組んでみてほしいです!

ちなみに、私はきっちりやりたい性格なので、この作業を2日間(20時間)ほどかけてやります。それぐらいニーズの調査は重要な作業です。

この作業を飛ばしてしまうと、この後のステップが上手くいきません。この記事を読み返し、実際に手を動かしてみてください。しっかりとニーズ調査ができた方は、ステップ2の競合分析を行っていきましょう。

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