オンラインレッスンの生徒募集はとても難しい

オンラインレッスンの生徒募集はとても難しい

オンラインレッスンの生徒募集

この数年間で、多くの習い事教室がオンラインレッスンを始めたり、オンラインに特化した新たな教室がたくさん現れました。しかし、「生徒募集に成功している教室はごくわずか」ということを、まずはしっかりと理解してください。

マナブコトのクライアントや過去にプロデュースしていた教室の状況、マナブコトに日々寄せられる相談内容からも、多くの教室がオンラインレッスンの生徒募集に苦戦していることがよくわかります。

リモートワークが普及しオンラインが一般的になった今、生徒さん側もオンラインレッスンにはそれほど抵抗がないはずなのですが……生徒募集が難しいのは、なぜでしょうか?

3つのケースに分けて説明します。

①生徒募集に苦戦している教室がオンラインレッスンを始めるケース

オンラインに夢を見て、オンラインの可能性に賭けて、オンラインで赤字を補いたいと思って、オンラインレッスンを始めたものの、生徒さんが全然集まらない……。

このように、頻繁に「教室を始めれば生徒が集まると思ってたが全然集まらなくて」という相談を受けます。しかし、「オンラインレッスンを始めたらすぐに日本中、世界中からレッスンを受けてくれる生徒さんがたくさん集まる」と考えてしまう人があまりにも多すぎるのです。少しきつい言い方になりますが、それは浅はかで考えが甘すぎます。

対面の場合、習い事教室の商圏は2〜5kmほど、せいぜい10km以内です。その中にある5教室や10教室、多くても20教室の競合の中で「誰かにとっての1番の教室」になれていないのに、日本中の教室が競合になりうるオンラインレッスンで「誰かにとっての1番の教室」にはなれません。

限られたエリアの商圏の人々にさえ教室の存在や魅力を伝えられていないのに、日本中の人々に教室の存在や魅力を伝えることはできません。

この状況をスポーツ競技に例えると、「地方大会でもまったく優勝できないレベルなのに、全国大会で優勝を目指している」ようなものです。

そういう方はおそらく「SNSやブログ、YouTubeで情報発信をすれば、日本中の人々に宣伝できて、勝手に生徒が集まるのでは?」「リスティング広告やFacebook広告を使えば、すぐに生徒が集まるのでは?」と考えているのだと思いますが、それは大きな間違いです。そんな魔法のような、都合の良い方法はありません。

あなたのSNSやブログ、YouTubeは既に人気がありますか?多くの人に見られているでしょうか?そんなことはないと思います。むしろ、これから始める方のほうが多いのではないでしょうか。

そうなると、SNSやブログ、YouTubeを育てるところから始めないといけません。1年かかるか2年かかるか、それ以上の時間をかけても育たないかもしれません。SNSなどで人気アカウントを作るのは、あなたが思っている以上に難しいことなんです。

「広告ならお金を払えばいいし大丈夫」、そう思っていませんか?広告もあなたが思っているほど簡単なものではありません。例えば、広告費を10万円かけても1人の生徒さんも集められない可能性があるんです。広告は「1万円かけて1人の”お問い合わせ”を獲得できるかどうか」程度の効果です。入会するわけではなく、軽いお問い合わせが来る程度かもしれない広告に何万円出せますか?

目の前の1人にも声を届けられていないのに、日本中の人々に声は届きません。

目の前の1人の心も動かせていないのに、日本中の人々の心は動かせません。

まずは既存の対面の教室の生徒募集がうまくいくように、基本に立ち戻って「“1番の教室にする”ための教室づくり」「教室を“信頼してもらう”ためのホームページづくり」「ホームページを“見てもらう”ためのアクセスづくり」から始めることをおすすめします。

生徒募集の方法(ブログ)をご覧ください。

②生徒募集に成功している教室がオンラインレッスンを始めるケース

地域では1番だった教室が、オンラインでは競合が強すぎたり多すぎたりして、埋もれてしまうケースも少なくありません。また、惜しいけど何かが一歩足りなくて、生徒が集まっていない場合もあります。

これを先ほどと同じように、スポーツ競技で例えるなら「地方大会では優勝できるレベルだけど、全国の壁は厚く、全国大会では1回戦敗退となってしまった」という感じでしょうか。

決して教室に魅力がないわけでもないため、今一度「“1番の教室にする”ための教室づくり」「教室を“信頼してもらう”ためのホームページづくり」「ホームページを“見てもらう”ためのアクセスづくり」の足りない部分を補強してみてください。

生徒募集の方法(ブログ)をご覧ください。

その上で、レッスンの対象者を今以上にさらに絞り込んで、より専門的なレッスンを提供するようにすれば、上手くいく場合が多いです(もっとニッチを攻めても十分に生徒は集まります)。

ここでも、日本中の競合とは「戦う」のではなく、自身の教室の立ち位置を変え、誰かにとって1番の教室になることを意識することが大切です。

③オンライン専門の教室を始めて生徒さんが集まらないケース

これまで教室運営の経験がない人も、オンライン専門の教室を開講するケースが増えてきました。そのような場合、ここまで紹介した2つのケース以上に、戦略的に教室を作って育てていかないと、いつまでたっても生徒は集まりません。

オンライン上では、他と同じようなことをやっていても生徒は集まりません。競合が1000も2000もあるような状況では、あなたの教室はむしろ存在しないも同然です。例えるなら、道端に転がっている小石、のようなものでしょうか。

これまでの2つのケースと同様に、スポーツ競技で例えるなら「地方大会どころか大会出場自体が未経験なのに(自分の戦力も戦い方も知らないのに)、いきなり全国大会に出場して優勝しようとしている」ようなものです。

まずは、そのことを認識した上で、根拠のない自信は捨てましょう。

しかし、そのような教室でも、「絶対に無理」と言っているわけではありません。

まずは「“1番の教室にする”ための教室づくり」「教室を“信頼してもらう”ためのホームページづくり」「ホームページを“見てもらう”ためのアクセスづくり」を極めることを優先してください。

生徒募集の方法(ブログ)をご覧ください。

その上で、「今まで教室運営の経験もレッスンをした経験もないけど、オンラインで自分の得意なことを教えたい」と考えているなら、次にとにかく戦略をしっかりと立てることに時間を割いてください。

めちゃくちゃニッチなところから、どこの教室よりもピンポイントなレッスン(対象者を絞り込んだレッスン)から始めて、少しずつ実力をつけながら勢力を拡大していくような戦い方が理想的です。

具体的には、「●●の●●が●●するための**教室」のように、3つ以上の形容詞を付けるような教室やレッスンを考えましょう。英語教室なら「1)数ヶ月後に、2)イギリス留学が決まっているのに、3)現時点でビザ取得に必要なIELTS(アイエルツ)のスコアが足りていなくて焦っている人向けの英語教室」のようなイメージです。

このように対象者を絞ると、該当する教室はオンライン上でも10教室程度になるかもしれません。さらに狭めていけば、その専門分野で1番になれる可能性はあるでしょう。一つの分野で1番になり、コツコツとホームページが評価されていけば「●●が●●するための英語教室(2つの形容詞)」の広さでも人が集まるようになります。大切なのは「点を打ち続けて、面を作っていくこと」です。最終的にどうなりたいか、どこを目指すのかを明確にしながら点を打ち続けてみてください。

オンラインこそ対象を絞る

ここまで3つのケースと、それぞれの戦略を紹介してきました。

オンラインレッスンの難しさを理解していただけたはずです。厳しい言い方にはなりますが、まずは夢を見ないで現実をしっかりと受け入れましょう。

すべてに共通して言えることは「オンラインこそ対象を絞る」ということです。オンライン上にはさまざまな選択肢があります。例えばオンライン上で、ただの素人がやっている専門性のない雑貨店で誰が買い物をするでしょうか。それよりも多くの人は「防災グッズの中でも水を専門しているお店」のように、他よりも専門的なお店を頼りたくなるものです。

このようなネット上で求められる専門性を意識しながら、誰かの1番になれるようなオンラインレッスンを目指してみてください。

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